岸田首相!「核には核」でいいのですか!!

かけはし6月号の原稿を書いてみました。

ロシアのウクライナ侵略で、プーチン大統領が再三にわたって、核で世界を威嚇していることは絶対許すわけにはいきません。いま世界が目にしているのは、核兵器という兵器は人間に持たせてはならない絶対悪の兵器だということです。

しかし、自民党の岸田首相をはじめ維新の会などが当たり前のように「核抑止がいよいよ大切だ」と言っています。皆さん、「核抑止」とは、いざという時は核兵器を使用する、核のボタンを押す、広島・長崎のような非人道的悲劇を繰り返すことを躊躇しないということです。こんな議論を唯一の戦争被爆国である岸田首相・政府が言える事なのでしょうか。アメリカと一緒に「核の共有」を議論しようとする維新の会に対して、被爆者団体の皆さんが「日本国民を核戦争に導き、命を奪い国土を廃墟と化す危険極まりない恐ろしい『提言』だ」と撤回を求めていますが当然です。

広島を訪れて

私も20年位前と一昨年の二度、広島を訪れましたが、こんなことが現実にあったんだ!と強い衝撃を受けました。20年前お話を伺った語り部の方は、5人家族でただ一人生き延び、原爆で焼けただれた姉の身体中にウジ虫が湧き、ピンセットで取ってやると、痛いよう痛いようと言って、苦しんで死んだ。あとの家族は誰も見つからなかったと話していました。

一昨年は、広島の原爆資料館に行きましたが、海外からの若者が大勢訪れていて、その感想文は世界から核を無くさなければならないと決意あふれる文章がいっぱいでした。日本政府は、今こそ「核抑止」の呪縛を吹き払って核兵器禁止条約に参加すべきです。それができないなら、核兵器禁止条約に参加する政権を作りましょう。

<広島原爆資料館の入り口にある、ローマ法王の碑>被爆者の皆さんの長年の運動が実り、国連で昨年1月に圧倒的多数の国の賛成で核兵器禁止条約が採択されました。今年の6月に条約発効後初の締約国会議がオーストリアで開かれます。日本共産党は、政府代表の派遣を求めています。