<かけはし9月号>汚染を水増やさないための抜本的対策を! 海洋放出でなく地上保管を! 復興共同センターが政府・東電と交渉
8月29日、「原発被災者支援・福島の復興・原発ゼロを目指す」福島復興共同センターが福島市で、政府・東電と交渉を行い私も出席しました。東京会場からはいわぶち友参院議員と国(資源エネ庁・原子力規制庁)がオンラインで参加しました。
復興共同センターは①原発放射能汚染水問題を解決するためには、これ以上の汚染水を増やさない事が不可欠、地質や地下水の分析をふまえた専門家は「広域遮水壁」「集水井・水抜きボーリング」という対策をとれば汚染水の発生をほぼなくすことができると提案している、最優先的に行うべきではないか。②国と東電は海洋放出を考えているが、計画では30年たっても終わらない、地質・地下水、地盤等のしっかりとした調査に基づき、安全なタンク保管を行うべきではないか(トリチウムは半減期が12年)と提起し議論しました。
専門家として参加した県の廃炉安全監視協議会のメンバーでもある地質学者の柴崎先生は、現在の東電の海洋放出は「タンクに貯蔵されている処理水」と「日々発生する処理水」を混ぜて処理する予定。しかし、今年3月の地震以降、日々発生している汚染水のトリチウム濃度が2倍以上に上昇している等、今の計画でも放出には50年以上かかるのに、さらに200年は必要となると指摘し汚染水放出の前提が崩れている、今汚染水発生を止めないと際限なく放出し続ける事になると対策の重要性を指摘しました。
しかし東電は、汚染水を増やさないための局所的な対策は行う、国は風評対策を理解もらうと繰り返し述べるにとどまり、本気で汚染水を止める気があるのか問われる答えに終始しました。
汚染水を流さないことが一番の「風評対策」であり、漁業者をはじめ県民の不安や疑問にこたえる道です。東電と国に対し、結論ありきではなく、汚染水を抜本的に減らす対策に真剣に取り組むこと、安全なタンク保管を行うことを求めていきたいと思います。