9月定例県議会は海洋放出後最初の県議会であり、今期最後の議会となりましたが、国言いなりの県政にあって、唯一の県政野党である日本共産党県議団が果たす役割の重みを実感する議会となったと思います。
海洋放出問題では、代表質問で神山団長が「海洋放出の中止を求めるべき」と迫ったのに対して、知事は漁業者が「廃炉が貫徹した時点で、福島の漁業が生業として継続していれば、約束は果たされたこととしたい」と言わざるを得なかった部分を切り抜いて海洋放出を肯定。実際には漁業者はその冒頭で「反対であることはいささかも変わらない」と強調しており、権力に対してある意味、命がけで「反対」していたのにです。
そこで総括質疑で宮本幹事長が、「漁業者が反対したまま海洋放出された認識はあるのか」と追及。驚くことに知事は、漁業者が反対していた事実すら認めませんでした。こういう「国言いなり」の県政を支える「オール与党」。
いわき市選出のある自民党県議は一般質問に立ちながら海洋放出は一言も質問せず、さらに公明党は一般質問と総括質疑2回の登壇のなかで、一問も海洋放出には触らずでした。海洋放出の中止を求める立場で質問したのは日本共産党県議団だけです。
日本共産党を除く「オール与党」は、海洋放出で「約束」履行を求める意見書、海洋放出中止を求める意見書、水産物輸入停止で中国と協議を行うことを求める意見書、消費減税しインボイス中止求める意見書に反対、否決としました。
日本共産党県議団がいなかったら、県政に県民の願いをどう届けるかと思います。それだけに日本共産党を交渉会派にさせない動きは強力です。日本共産党が引き続き5議席を確保し、そして議席増を果たすことが最大の焦点となると思います。