2月定例県議会・総括質問で、いわきの医師不足対策を求めました。
県内の医師数は全国平均を目指すべき
県は、2026年度までを目標とする「第8次前期医師確保計画」を策定、医師数を現在の見込み数から185人増やすとしています。しかし、これでは全国平均にも到底及ばず、医師不足解消にかける姿勢が問われます。
福島県の医師数は全国平均より約800人も少なく全国42位で、せめて平均の数まで増やすことを目標にすべきと求めましたが、県は、全国順位の下位三分の一に当たる医師少数県を脱却する数を目標にすることを国が定めているというのみです。
いわき市に医大からの医師派遣強化を
福島県は6つの医療圏に分かれていますが、特に医師不足が深刻ないわき医療圏は、県北医療圏の半分以下の医師数です。受け入れ先が見つからず救急車の中で長時間待たされ救える命も救われない状況があります。危機的ないわき市の救急医療体制への支援、県立医大からの医師派遣強化を求めました。県は、県立医科大学と協力し進める、三次救急を担う救急救命センター等の設備整備費や運営支援に取り組む、保健所を中心に関係機関の連携強化を図ると答弁しました。医師の増員については、研修医の養成、医師招へいの確実な推進等多面的対策が重要ですが、市民の立場に立った本気の政策推進が求められています。
国は医師不足解消を
日本の人口当たりの医師数は、OECD加盟国平均の68%にとどまり、そもそも医師数の少ない国です。その中でもさらに少ないのが福島県です。国は、医療費抑制のため、医師不足解消をしないで、地域偏在に問題があるかのようにすり替えています。これでは県民の命も医療も守られません。新型コロナウイルス感染症の拡大と、そのなかで起こった医療崩壊は、日本の医療体制がいかに脆弱になっているかを明らかにしました。自公政権は、社会保障予算の「自然増」を、毎年、数値目標を決めて削減する政治をしています。長期にわたって壊されてきた医療の基盤を再生・強化する改革が必要であり、地方から声を上げていきましょう。