県議会の海外行政調査団のメンバーとして15~21日にかけてアメリカスリーマイル原発などの調査に行ってきました。19日はカリフォルニア州のサクラメント電力公社を訪問し原子力発電所の廃炉の取り組みを調査しました。7人の理事が選挙で選ばれ運営の責任を負っているといいトップの理事・ジェネビブシロマさんが説明をしてくれました。
ここのランチェスコ発電所は1975年に商業運転し10年過ぎたが、トラブルが続き修理コストがかさむことと、1979年のスリーマイル島原発事故の大参事で世論が大きく変わり、原発反対の住民投票で閉鎖が決まり、即廃炉作業が始まり2009年に完了させたといいます。
廃炉作業で生じた放射能汚染水は蒸発させ、残りは固化して処分し、トリチュウムを含んだ汚染水は希釈して基準値を下回った状態で規制委員会の許可を得て川に流したとのこと。費用は建設費が3億8千ドルだったのに廃炉費用は5億ドルだったとのこと。
写真は、サクラメント電力公社での調査
今は天然ガスが支流で、再生エネルギーも目標以上に達成してきているが安定化が課題とも。
原発は、放射性廃棄物処分場の確保もできないし(連邦政府も設置場所を確保できない)、大量の水を必要とするものでこれも難しく原発の小型化や技術革新が進んでも新規原発はありえないといいました。
この電力公社は、60万戸に電力を供給していますが、原発をやめても電力料金がカリホルニア州で一番安くしているとのこと。コスト・効率・バランスが大事で何より市民との話し合いコミニケーションで時間がかかっても問題をクリアしてきているという事でした。
写真は、雨が少ない地域の山々