14日、農林水産常任委員会は郡山市安積町にある林業研修センターを視察しました。ここは県産林産物の安定供給と生産者の所得向上、競争力のあるブランド確立等の試験研究に加え、大震災・原発事故の災害から復興を支える技術の開発などを行っています。今日は特に全国に先駆けて栽培を可能にした、ほんシメジ「ふくふくしめじ」の栽培状況などを中心に視察をしました。
きのこ類のうち栽培が容易な腐生菌(しいたけ・なめこ・マイタケなど木を腐らせて栄養を取る)の仲間ではなく、菌栽培が難しい菌根菌(ほんシメジ・まつたけ・こうたけなど生きた木と共生して栄養を取る)の仲間のほんシメジの栽培の調査です。採取した野生のほんシメジ72系統の中から23年かけて選抜したという苦節の栽培歴を持ったものです。特に原発事故を受け、上の図のように福島県では会津の奥地以外野生のキノコ類は放射能の影響があり出荷停止になっており、簡易で安く栽培でき、しかも「かおりまつたけ味シメジ」のトップを行くものの栽培が可能であれば素晴らしいものです。現在、県内8地区でモデル栽培がおこなわれているとの事で期待されています。そのほか同センターでは、津波被害を受けて海岸沿いに植樹される松くい虫に強い黒松の研究栽培や花粉の少ない杉の研究栽培、また、木材の強度試験など多方面にわたる事業を行っています。